作業工具

worktools

スパナやレンチの使い方と使用するときの選び方

レンチやスパナの種類と特徴、ちがいについて

使い方の前にスパナとレンチの種類ごとの特徴や長所、短所をかんたんに説明します。

レンチとスパナのちがい

ナットを緩めたり締めたりする締緩作業(ていかん)に使う工具をレンチといいます。レンチ(wrench)にはもともとねじるやひねるという意味があってそれをイギリス英語ではスパナ(spanner)といいます。

なのでどちらもボルトやナットを締め付けたり緩めたりする工具という意味ですが、日本ではモンキーレンチやトルクレンチのように工具ごとに名前が定着しているものもあります。

ちなみにほとんどの人はレンチやスパナを19や14といったサイズで呼びます。

スパナやレンチの種類

ボルトやナットを締めたり緩めたりするときに使う工具の代表的な形状と特徴を紹介します。

ラチェット

ラチェット ラチェット機構によってボルトやナットから工具を外すことなく連続で作業ができる

スパナ

スパナ ナットに対して横から差し込む形で使えるがなめやすい。

めがね

めがね 工具 なめにくいがナットの上から被せるようにはめるのでナット上部に少し空間がないと使えない

モンキー

モンキーレンチ 幅を変えられるので複数のサイズのボルトやナットに対応できるが強い力がかかる作業は向いていない

打撃めがね・スパナ

打撃めがねレンチ 持ち手のところをハンマーで叩いて使う。ハンマーの衝撃で非常に強い力をかけることができる

スパナの使い方

  1. サイズは必ず合ったものを使用する
  2. スパナは奥まで差し込む
  3. スパナを浮かせて使用しない

以下に正しい使い方と間違った使い方の写真があるので参考にしてください。

スパナの正しい使い方

スパナの正しい使い方

スパナの間違った使い方

かかりが少ない

スパナの斜め掛け

ななめにかけている

あとはスパナの使い方で狭い場所ではスパナをくるっと返しながら使うという方法をよく見かけます。

そのとおりなんですが、ほとんどの人はこの動作を何も言わなくても自然にやっているのでここでは省略します。

スパナにかける力を考えた工具の選び方

ボルトやナットの素材はほとんどが鉄などの金属なのでそう簡単にはなめません。スパナを使っていてなめるほど力を加える必要があるならまずスパナの使用をやめてめがねに変えるべきです。

反対にあまり力を必要としないならモンキーレンチで十分です。
このように必要な力の少ない順番からモンキーレンチ、スパナ、メガネというように使い分ければ、なめるリスクも少なくなります。

めがねを使用するときはちゃんとナットにかけたつもりでも浮いていることがあるので注意しましょう。

めがねの正しい使い方

めがねの正しい使い方

めがねの間違った使い方

浮いている

スパナの向きについて

正しい向きで使用しないとスパナが痛むという意見もありますが、わたしはスパナを使うときに向きなんてまったく気にしていません。仕事をはじめて15年ほど毎日のようにナットを締めていますがスパナが壊れたなんてことは一度もないので気にしなくていいと思います。

大きいナットに対するスパナの使い方

ボルトが大きくなるとその分ナットの締め付け力も強くなるのでスパナを使うときは力の入りやすい姿勢を意識するといいです。

体重を利用したスパナの使い方

ナットを締め付けるときは右回しなのでスパナの持ち手を向かって右側にくるようにすると肩から下にナットがある場合は上から押さえつけるように、肩から上の場合はぶらさがるようにして強い力をかけることができます。

力の出るスパナの使い方

締め付けるとき

反対に緩めるときは左回しなので持ち手が左側にくるようにすると同じ条件になります。

力の出るスパナの使い方

緩めるとき

ただしスパナがナットから外れてしまうとかける力が大きい分、怪我をする危険もあるので十分注意が必要です。

スパナを叩いたり斜めにかけて使うこともある!?

これもよく絶対にしてはいけないことと言われていますがこれは理想論です。現実はそうせざるを得ない状況があります。

例えば奥まったところにあるボルトで手を伸ばしてなんとかスパナをかけられるような状況。
力が入らないのでメガネをはめておいてハンマーで叩いて緩めることもあります。

おすすめの組み合わせ

ナット側にはボックスレンチかラチェットレンチを使用して反対のボルトの頭にはめやすいスパナを使って供回りをおさえるという使い方がおススメの使い方です。

まあ結局はインパクトを使用するのが一番いい方法になります。

スパナの使い方のまとめ

  • かける力が強いときはメガネを使用するとなめにくい。
  • スパナの向きは気にしなくていい。
  • 体重を利用すると強い力がだしやすい

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