電動工具

職人が教えるグラインダーの使い方

グラインダーとは

高速で回転する砥石を押しあてることで削ったり磨いたり切断したりできる電動工具です。削る対象によって向き不向きはあるものの、物理的な力で削っていくので基本的になんでも削ることができます。

グラインダーを使用する前に、以下の手順を守って安全に使用することが重要です。

  1. グラインダーの選択
  2. グラインダーには、直径が100mm前後の小型タイプや、直径が200mm以上の大型タイプなどがあります。使用する素材や作業内容に合わせて、適切なグラインダーを選択します。

  3. 保護具の準備
  4. グラインダーを使用する際には、保護メガネ、マスク、手袋、長袖シャツ、耳栓などの保護具を着用することが重要です。

  5. グラインダーの取り付け
  6. グラインダーには、カップホイールやディスクホイールなどの研磨具を取り付けます。ホイールを適切に取り付けることで、安全にグラインダーを使用することができます。

  7. 電源の接続
  8. グラインダーを使用する前に、電源を接続してからスイッチを入れます。また、延長コードを使用する場合は、適切なケーブルの太さや長さを確認し、接続します。

  9. 研磨作業の実施
  10. 研磨作業を実施する際には、ホイールの回転方向に沿って作業します。また、グラインダーを押し付け過ぎないように、適度な力加減で作業することが重要です。

  11. 研磨面の確認
  12. 研磨作業を実施する前に、研磨対象物の表面を確認し、異物や障害物がないかを確認します。また、研磨作業中に研磨面が過度に加熱しないように、作業時間や加工量に注意します。

  13. グラインダーの保管
  14. グラインダーを使用した後には、電源を切り、ホイールを取り外してクリーニングし、安全な場所に保管します。

グラインダーの使い方

使い方は電源を入れてから対象に砥石を押し当てるだけなので何も難しくはありません。
厚刃を使うときは面の部分を、薄刃を使うときは砥石の側面を使って切断していきます。

使用時の注意点

回転する砥石に間違っても手が触れないように注意

グラインダーの電源を入れると砥石が高速で回転するので触れると怪我をします。

火の粉の飛散

火の粉が飛散するので火災や火傷に注意しましょう。

グラインダーの持ち方

グラインダーを持つときは安定するように両手で持ちます。
片方の手で頭を持ってもう片方の手で胴体の部分を持ちます。

グラインダーの持ち方
グラインダーの持ち方

砥石の取り付け方

オフセット研削砥石の取り付け方

厚刃の取り付け方を説明します。
まず厚刃の少しくぼんだ面がナット側になるように置きます。

グラインダー砥石の取り付け

ロックナットの平らな面が上

次にロックナットのとびでている方を写真でいうと下向きになるようにして取り付け、手で回るところまで締めます。

ディスクグラインダーのロックナット

左側中央の少し飛び出している方が下

最後に、グラインダーの背中側にあるボタンを押しながら砥石を回転させるとロックがかかるのでボタンを押したまま専用の工具でロックナットを締め付ければ取付完了です。

切断用砥石の取り付け方

次に薄刃の取り付け方を説明します。
フランジ締め付け側と書いてある方がナット側にくるように置きます。

切断用の砥石の向きはフランジ締め付け側が上

フランジ締め付け側が上

ロックナットを厚刃のときと反対になるように付ければ後は同様の手順です。(何もとびてていない面が下になるように)

切断砥石はロックナットのとびでている方が下

ロックナットの平らな面が下

研削のやり方

グラインダーを少し角度がつくように持って砥石の面の部分を押し当てるようにして削ります。このときあまり押し付けすぎないように注意しましょう。
写真は切断用砥石が付いていますが実際には厚刃を使用します。

グラインダーの使い方

少し角度をつける

グラインダーの砥石は右回転をしているので火の粉は右方向に飛散します。
なので右側にコンパネ等を立てかけておくといいです。

火の粉の養生

切断のやり方

切断をするときはグラインダーの向きに注意しましょう。グラインダーの背中側が向かって左側にかまえてしまうと火の粉が自分の顔に飛んでくるので危険です。

グラインダーの背中側が右側になるようにかまえて切断すれば火の粉は下に飛んでいきます。このときに下にバケツなどを置いておけば火の粉の飛散を防ぐことができます。

グラインダーの切断方法

顔に火の粉が飛ぶ

正しいグラインダーの切断方法

火の粉は下に飛ぶ

砥石の交換方法

グラインダーの背中側にあるボタンを押しながら砥石を回転させるとロックがかかるのでボタンを押したまま砥石を左に回すと緩むのであとはナットを外して砥石を交換します。

POINT砥石の取り付けや交換の際にインナーフランジが落ちてどこかにいってしまうと砥石の取り付けができなくなってしまうので注意しましょう。
グラインダーのインナーフランジ

インナーフランジ

充電式グラインダーの使い方

充電式のグラインダーも使い方は一緒です。
ただし負荷の高い作業をすると早くバッテリーがなくなってしまうので注意しましょう。例えば鋼材の切断や溶接のビード削りなどはグラインダーにかかる負荷が高いです。

HIKOKI(ハイコーキ)の36vの充電式グラインダーは回転速度の調整ができるようになっています。

HIKOKIハイコーキの36v充電式グラインダーの速度調節

速度調整ダイヤル

HIKOKI(ハイコーキ)の36vのバッテリーです。ボタンを押すとバッテリー残量がわかるようになっています。

HIKOKIの36vバッテリー

HIKOKIの36vバッテリー

砥石の種類

オフセット研削砥石

グラインダーオフセット研削砥石

オフセット研削砥石

削ったりするとき等に使用する砥石で「厚刃(あつば)」と呼ばれることもあります。
砥石の面になっている部分を押し当てて削ります。砥石自体に厚みがあるので力がかかっても割れることはありません。

切断用砥石

グラインダー切断砥石

切断砥石

「薄刃(うすば)」と呼ばれている砥石でグラインダーを縦にかまえて切断します。
切断用のため砥石の厚みが薄いので厚刃(あつば)と同じような使い方で力をかけると割れて怪我をする恐れがあるので注意しましょう。

カップブラシ

カップブラシ

引用:ニシモ

砥石ではありませんがワイヤーブラシのようになっていてグラインダーに取り付けて使用することができます。

塗膜はがし用砥石

塗膜はがしマクトル

塗膜はがし

金属の砥石の面に凹凸がついている砥石です。主に橋りょうの塗装など塗膜の厚い塗装に使うとかんたんにはがすことができますが塗膜が薄いものにはあまり向いていません。

使用時には粉塵が発生するので密閉された場所や風通しの悪い場所などでは特に保護マスクの着用が必要になります。

また、グラインダーに集塵アタッチメントを取り付けることによってある程度はケレンカスの飛散を抑えることができます。

集塵サンダー

集塵サンダー

グラインダー砥石のサイズ

グラインダーの砥石には100Ф、125Ф、150Ф、180Ф、205Фなど色々なサイズがありますが最も一般的なサイズは100Фです。
グラインダー砥石のサイズは本体にも記載されています。

ディスクグラインダーの能力表

消費電力や砥石のサイズが記載してある場所

通常の100vのグラインダーだと100(外径)×6(厚さ)×15(穴径)mmです。厚さはあまり気にしないで大丈夫です。

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